BRIDGEハンドブック:共同プログラムと共同学位の認証

標準
ホーム大学への支援共同学位の公正な認知

コメント(解説):エラスムス・ムンドゥスを推進する国ごとの代表組織や、他国の資格・学位を自国の高等教育制度と比較・評価する機関(資格認証機関)らが連携して、資格認証の視点から共同プログラムの在り方についてまとめた提言書です。機構では全文を仮訳しています。共同プログラムの構築、そしてジョイントディグリー授与における具体的な提言が掲載されています。


正式名称
BRIDGE HANDBOOK JOINT PROGRAMMES AND RECOGNITION OF JOINT DEGREES

実施主体
BRIDGEプロジェクト

実施年
2012年

概略
欧州5ヶ国(エストニア、イタリア、マルタ、ポルトガル、スペイン)のエラスムス・ムンドゥスを推進する国別代表組織や、他国の資格・学位を自国の高等教育制度と比較・評価する機関(資格認証機関)が主に連携して、資格認証の視点から共同プログラムの構築の在り方について提言をまとめた報告書。

欧州委員会のエラスムス・ムンドゥスプログラム(アクション3)の支援を受けて実施された、BRIDGEプロジェクトの成果物として、2012年に発行された。

次の章立てにより、ジョイント・プログラムやジョイント・プログラムで授与される学位の認証における課題・困難な点について取り上げている。

構成:

第1章 共同学位および資格認証に関する説明
第2章 構築段階
第3章 入学者選抜段階
第4章 資格(学位)授与段階

本ハンドブックの日本語翻訳版はこちら
※この翻訳版「Bridgeハンドブック」は、同ハンドブックを作成したプロジェクトの責任者の同意を得て、大学評価・学位授与機構の評価事業部国際課において、仮訳としてまとめたものです。

E-TRAIN:欧州質保証専門家育成プロジェクト

標準
ホーム質保証機関の取組み人材育成

コメント(解説):高等教育の質保証に携わる人材を養成するため、国境を越えた交流や、専門知識・経験の共有、欧州レベルの質保証専門家育成プログラムの開発などを行うことを目的としたプロジェクトです。


正式名称
European Training of QA Experts: E-TRAIN

実施主体
ECA(欧州高等教育アクレディテーション協会)

実施年
2010-2012年

概略
高等教育質保証に関わる人材の国境を越えた交流及び専門知識・経験の共有と、欧州レベルの質保証専門家育成プログラムの開発を目的としたプロジェクト。

ENQA(欧州高等教育質保証協会)の欧州質保証ガイドラインにおいて、外部質保証に携わる専門家には適切なスキルが必要であり質保証機関は適切な研修を 実施すること、専門家の養成にあたっては、海外の質保証専門家を積極的に活用すること、などが提起されている。欧州域内において経験豊かな質保証専門家を 発掘し、その知識や経験の共有化を図ることで、欧州の質保証のレベルを高めることを目指す。

本プロジェクトの概要は以下のとおり。

  • アクション1: 質保証専門家育成プログラムの構築
    • 専門家育成に関するグッド・プラクティスの割り出し
    • 質保証機関職員を対象とした、欧州レベルの専門家育成法の指導
    • 育成法の研修を受けた職員による研修の実施
  • アクション2: 人材交流及び専門知識・経験共有のためのシステム構築
    • 国別専門家データベースの構築
    • 欧州レベルのデータベースの構築
    • データベースの汎用性拡大(欧州高等教育圏の質保証機関が広く活用できるシステムにする)
  • 本プロジェクトの成果は、以下のとおりハンドブックや提案書の形でまとめられ、ウェブサイトにて公表されている。
    • 外部質保証手続きにおける評価パネルの研修 Handbook for the Training of Panel Members (2012年)
    • 知識基盤とコース教材 QA Knowledge Base and Course Materials Proposal (2012年)
    • 欧州質保証専門家の人材交流 European Expert Exchange Portfolio – A proposal (2012年)
    • 質保証専門家の育成 Guidelines for Training of Experts (2011年)
    • 質保証専門家育成に関する優良事例 Guide to Good Practices for Training if Experts (2011年)

JOQAR:共同教育プログラムの質保証と学位の認証プロジェクト

標準
ホーム質保証機関の取組み手法

コメント(解説):異なる大学同士が国を越えて共同教育プログラムを実施する場合、アクレディテーションをそれぞれの国で複数回受審することが求められるため、大学や質保証機関にとって、大きな負担となっていました。本プロジェクトでは、1つのプログラムにつき1回の質保証・アクレディテーション手続きで済むように、共同教育プログラムに対する質保証の効率化・負担軽減を図ることを目指しました。


正式名称
Joint programmes: Quality Assurance and Recognition of degrees awarded

実施主体
ECA(欧州高等教育アクレディテーション協会)

実施年
2010-2013年

概略
JOQAR は、ECA(欧州高等教育アクレディテーション協会)のTEAM IIプロジェクトのフォローアップという位置づけで開始され、共同教育プログラムのアクレディテーション及び学位・資格の認証の分野から、エラスムス・ムンドゥス等の国際的な共同教育プログラムの活動全般の促進を目的とするプロジェクト。ECA加盟の質保証・アクレディテーション機関(10機関)が主体と なり、4ヶ国のENIC-NARICセンター※との協働で実施。

国際的な共同教育プログラムは、当該プログラムの提供先であるそれぞれの国・地域の評価制度や評価手続きに従って質保証・アクレディテーションを受けるこ とが求められる。このため、共同教育プログラムを実施するためには、当該プログラムが複数の評価を受けなければならず、プログラムを提供する機関及びそれ を評価する質保証機関双方にとって負担となってきた。こうした背景のもと、本プロジェクトは、単一の質保証・アクレディテーション手続きを構築し推進する ことにより、共同教育プログラムの質保証の効率化・負担軽減を図り、国際的な共同教育プログラムの促進を目指すものである。

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MULTRA: 共同教育プログラムに関するアクレディテーション結果の相互認証に関する多国間協定

標準
ホーム質保証機関の取組み手法

コメント(解説):共同教育プログラムに対するアクレディテーション手続きの重複を避け、簡易化を図るための質保証機関の協定です。共同教育プログラムを実施する大学は、従来、各国それぞれの質保証機関でのアクレディテーションの受審が求められてきました。しかし、MULTRAに署名した質保証機関のアクレディテーションを受審すると、その審査結果を、他の(署名した)質保証機関が認証するため、評価の受審は1回で済みます。現在、欧州をはじめ、コロンビアやコスタリカを含む11ヶ国13のアクレディテーション団体がMULTRAに署名しており、今後も拡大が期待されています。


正式名称
Multilateral Agreement on the Mutual Recognition of Accreditation Results regarding Joint Programmes

実施主体
ECA(欧州高等教育アクレディテーション協会)

実施年
2010年

概略
共同教育プログラムに関するアクレディテーション結果の相互認証を行い、欧州高等教育圏における共同教育プログラムのアクレディテーション手続きの重複を避け、その簡易化を図ることを目的とした質保証機関間の協定。

欧州では、プログラム評価を義務付けられている国が多いため、共同教育プログラムはそれぞれの国で、複数のアクレディテーションを受審する必要が出てく る。MULTRAでは、署名機関で共同教育プログラムが受審したアクレディテーションの結果を、他の署名機関が認証することで、アクレディテーションの時 間と手間を節約することが可能となる。

MULTRAに参加を希望する質保証機関は、申請要件を満たした上で、訪問調査を受けることとなる。訪問調査は、ECAによりオブザーバーとして指名され た2つのMULTRA署名機関が、それぞれ、申請機関のアクレディテーション作業を観察し、申請期間の代表者とのディスカッションを行う。その後、オブ ザーバーによる提言などがまとめられた観察レポート(Observation Report)が、MULTRAの各署名機関に送付される。全署名機関の合意が得られた場合にのみ、申請機関の協定への参加が認められる。

MULTRAに署名した質保証機関は、以下のことに同意する。

  • 他の署名機関の共同教育プログラムに関するアクレディテーション手続きの結果を、自機関の権限において受け入れる。
  • 署名機関は、互いのアクレディテーション・システムに関する情報を定期的に交換する。変更があった場合は、直ちに知らせなければならない。
  • 署名機関は、互いに、アクレディテーション結果に関する全ての関連書類へのアクセスを許可する。全ての書類は、公表までコンフィデンシャルに扱われなければならない。
  • 有効期間は3年であり、全署名機関の承認の後に延長が可能となる。

2014年9月時点では、欧州をはじめ、コロンビアやコスタリカを含む11ヶ国13のアクレディテーション団体がMULTRAに署名しており、今後も拡大が期待されている。

  • オーストリア: AQ Austria(Agency for Quality Assurance and Accreditation Austria)
  • コロンビア: CNA(Consejo Nacional de Acreditacion de Colombia)
  • コスタリカ:SINAES(Sistema Nacional de Acreditacion de la Educacion Superior)
  • デンマーク:EVA(Danish Evaluation Institute)
  • フランス:CTI(技術者資格委員会)
  • ドイツ:
    AQAS(Agency for Quality Assurance through Accreditation of Study Programmes)
    FIBAA(Foundation for International Business Administration Accreditation)
    ZEvA(Central Evaluation and Accreditation Agency)
  • オランダ:NVAO(オランダ・フランダースアクレディテーション機構)
  • ポーランド:PKA(Polish Accreditation Committee)
  • スロベニア:SQAA(Slovenian Quality Assurance Agency for Higher Education)
  • スペイン:
    ANECA(National Agency for the Quality Assessment and Accreditation)
    AQU Catalunya(Catalan University Quality Assurance Agency)

エラスムス・ムンドゥス質保証「卓越性ハンドブック」

標準
ホーム大学への支援外国大学との連携

コメント(解説):エラスムス・ムンドゥスは、欧州とそれ以外の地域の大学が共同で開発する学位プログラムです。この中で、優れたエラスムス・ムンドゥスプログラムの開発に不可欠な 4つの要素と、各要素における優良実践例を紹介したのがこのガイドです。海外の大学と連携した、国際通用性が高いプログラムを構築する際の参考として活用できます。


正式名称
Erasmus Mundus Quality Assurance, Handbook of Excellence

実施主体
欧州委員会

実施年
2010年

概略
優れたエラスムス・ムンドゥスコースの開発に不可欠な 4つの要素と、各要素における優良実践例を紹介したガイド。欧州委員会は、2008年から2010年にかけて実施した12のエラスムス・ムンドゥスコース への訪問調査に基づき、質の高いエラスムス・ムンドゥスコースに共通の要素を抽出し、4つの「卓越性の要素(Components of Excellence)」としてまとめた。各エラスムス・ムンドゥスコースが、自らの教育の質の改善にむけて自己評価を行う際のチェックリストとして活用するとともに、今後エラスムス・ムンドゥス計画への参加を希望する機関への手引きとなることを目的として開発された。

各要素は、「課題(challenges)」、「チェックリスト(checklist for actions)」及び「優良実践例(examples of good practices)」を記した複数の下位要素(観点)から構成。本手引きを参照するコースが、質の向上にむけて、実際にどのような取組みをすればよいの かについての具体的な参考となるよう作られている。

4つの「卓越性の要素」は以下のとおり。

1) 教育と学習の質 (Quality of Teaching and Learning: QATL)
(1) 卓越したカリキュラム設計
(2) コース目標と達成成果の伝達
(3) 学生能力の開発
(4) 学習スキルの向上
(5) 国際的な学習および協働
(6) 外国語運用能力の向上
(7) 教育及び学習環境の管理
(8) 研究活動と研究施設・設備
(9) 一貫した教育実践
(10) 起業家精神とビジネス・スキル
(11) 学生の学習に資するインターンシップ
(12) バランスのとれた学習量と成績評価
(13) 一貫性のある成績評価方法
(14) 正式なコース・レビュー

2) 学生サポート・ロジスティックス・財政 (Facilities, Logistics and Finance: FLAF)
(1) コースへの出願
(2) 欧州域外の学生の欧州への移動
(3) 欧州での生活・学習に関するオリエンテーション
(4) パートナー機関間の学生移動
(5) 施設、財政面での学生サポート
(6) 学生とのコミュニケーション及び学生相談
(7) 卒業生の貢献
(8) e-ラーニング学習

3) リーダーシップと機関の質 (Quality of Leadership and Institutions: QUIL)
(1) 最高の質を誇る教員チーム
(2) 確固とした「コースブランド」の創出
(3) コースへの機関レベルの関与
(4) 国際的な教育と研究
(5) コースの継続と教員のリーダーシップ
(6) 財政面の持続可能性
(7) 組織レベルの知識基盤向上と国際化

4) 実務における連携とコンソーシアムの統合 (Joined-Up Practice and Integration: JUPI)
(1) 学生選抜
(2) コンソーシアム内の情報システム
(3) 授業料に関する共通方針
(4) コンソーシアム内の業務分担
(5) コンソーシアム全体の質評価プロセス
(6) コンソーシアムの管理
(7) 修士号授与に関する共通方針

TEAM II:共同教育プログラムの共同評価プロジェクトII

標準
ホーム質保証機関の取組み手法

コメント(解説):異なる大学同士が実施する共同教育プログラムに対し、欧州における国を越えた統一的なシングル・アクレディテーション手続きを確立しようとしたプロジェクトです。


正式名称
Transparent European Accreditation decisions and Mutual recognition agreements II

実施主体
ECA(欧州高等教育アクレディテーション協会)

実施年
2008-2010年

概略
欧州各国の質保証機関による評価結果の相互認証(mutual recognition)を促進し、国際的共同教育プログラムの質保証の効率化の実現を阻む障害を取り除き、より円滑な質保証の実践を目指すTEAMプロ ジェクトの第2期目。2007年の欧州高等教育大臣会合(ロンドン会合)において、アクレディテーション及び質保証結果の相互認証の促進ならびに共同教育 プログラムの実施件数の拡大の必要性が提言されたのを受けて始まった。

TEAM IIの主な活動は以下のとおり。

  • 共同教育プログラムを対象とする、欧州統一的なアクレディテーション手順(シングル・アクレディテーション手続き)の確立を目指した共同評価の試行
  • 評価結果の国境を越えた認証の事例分析
  • 共同教育プログラムの質の評価及び学習成果に関する透明性ある情報の提供

共同教育プログラムのアクレディテーションに関する統一的な手順の開発については、2009年秋から2010年春にかけてエラスムス・ムンドゥスプログラム等の5つの共同教育プログラムを対象に、複数国のアクレディテーション機関による試行評価が実施された。

国境を越えた教育提供におけるグッド・プラクティス規約(改訂版)

標準
ホーム大学への支援外国大学との連携

コメント(解説):本規約は、国境を越えた教育提供におけるリスボン認証条約の補足文書の位置付けで、派遣・受入双方の国が留意すべき観点について定めています。また、授与される資格・学位の質保証や通用性の向上、関係者すべての利益の確保なども期待されています。大学が国境を越えた教育を提供する際の注意点として参考になります。11項目の規約は日本語の仮訳を作成しています。


正式名称
Revised Code of Good Practice in the Provision of Transnational Education

実施主体
欧州評議会/UNESCO

実施年
2007年

概略

リスボン認証条約におけるグッド・プラクティスについての規約。前文・定義・規約から成っており、さらに付加文書(Explanatory Memorandum)が付随する。

本規約は、2001年に制定された同名の規約の改定版である。これに関するこれまでの経緯は以下の通りである。

  • 1999年 国境を越えた教育ワーキンググループで「規約」が採択される
  • 2000年 ENICネットワーク※年次総会に提出・承認され、欧州評議会/ユネスコ認証条約政府間会議へ送付される
  • 2001年 同会議により「規約」が採択される
  • 2005年 ENICネットワーク※により「規約(改訂版)」が承認される
  • 2007年 欧州委員会/ユネスコ認証条約政府間会議により「規約(改訂版)」が採択される

本規約は、国境を越えた教育提供におけるリスボン認証条約の補足文書の位置付けで、派遣・受入双方の国が留意すべき観点について定めている。

同時に、高等教育での国境を越えた取組みにおいて、(a)派遣・受入両国の期待を充たし、(b)提供されるプログラムおよび授与される資格の質保証と評価の参考となり、(c)学生・雇用者を含む関係者すべての利益を保護し、(d)授与される資格の通用性を高める役割が期待されている。

全11項目からなる規約部分の日本語仮訳こちら
また、本規約制定に際して参照された世界の諸規約として、以下のものが挙げられている:

  • Universities and their Students; Principles for the Provision of Education by Australian Universities. RE; Provision of Education to International Students. Code of Practice and Guidelines for Australian Universities(AVCC, 2005)
  • Principles for United States Accreditors Working Internationally: Accredetation of Non-United States Institutions and Programs(CHEA, 2001)
  • Sharing Quality Higher Education Across Borders: A Statement on Behalf of Higher Education Institutions Worldwide(CHEA, IAU and AUCC, 2005)
  • Code of Practice for the Assurance of Academic Quality and Standards in Higher Education. RE: Collaborative provision and flexible and distributed learning (including e-learning)(QAA, 2004)

※ENICネットワーク:欧州情報センターネットワーク。ENICはEuropean Network of Information Centresの略。国外で取得された学位・資格の認証にかかわる情報提供の拠点。